外来診療の歯科衛生士になろうと思ったきっかけを教えてください。
高校生の頃、臨床心理士のドラマや心理学のテレビ番組を見て心理学に興味を持ちはじめました。何気ない会話の中でこの人はこういうタイプなのかなとか、どうやったら心が打ち解けられるかなとか相手のことを考えたり、自分の深層心理には何が隠されているのかが気になり、心理学の勉強をやりたくて大学を目指していました。しかしながら思うようにはいかなかったので、人とのコミュニケーションが取れるような仕事、人の心の病を治す仕事として医療系の仕事を調べたところ、看護師は時期的に間に合わなかったので、同じように患者様との会話もでき国家資格でもある歯科衛生士を選びました。
当グループに入職を決めたポイントを教えてください。
当グループに入職する前に少しブランクがありました。アップデートされたスキルを求められる外来診療に戻ることが不安だったので人材紹介会社から訪問診療をやっている当グループを紹介されました。歯科業界は定期的な休み以外の公休や有給休暇が取りづらいことが多い中、当グループは医療チーム内で話し合って決めてくれれば希望通りの働き方ができるということで入職を決めました。今でもチームメンバーは子育世代が多く、子育てが終わった世代でもいずれは介護が待っているとわかっているので、休むことに関してはお互い様と助け合っています。
当グループに入職した当初は、どのような印象を持ちましたか。
当グループに入職してはじめて訪問診療を経験しました。外来診療に活かせることが多く、とても勉強になりました。当グループのメンバーにとっては当たり前かもしれませんが、外来診療しか知らない特に若い歯科衛生士は、ご年配の患者様への接し方、話し方、認知症度合がわからず困ることが多々あります。また、親御様の認知症等の症状について日頃から不安に思いつつもケアマネジャーなどにまだ相談していない付き添いのご家族に、訪問診療での経験をもとに認知症等についてお話しすると「自分の親だけじゃないんだ、安心しました、また来ます」と言っていただけます。今まで外来診療で話が通じる元気な患者様しか診たことがなかったので、訪問診療での経験や学びは大きかったです。
当グループに対しては、こんなに大きな医療法人は初めてだったので、健康診断や有給休暇を積極的に取らせてくれたり、コロナ給付金の迅速な支給、福利厚生など安心して働ける環境や組織力があると感じました。
当グループの接遇力について、どのような印象を持っていますか。
特に若い歯科医師は、学生の頃に接遇を学んでいるので患者様が苦手なタイプであろうが、距離感を保ちながらトーンを変えず淡々と説明した後に、必ず質問有無や理解状況を確認しており、患者様ファーストだと感じます。このコミュニケーションはどうやったら患者様にとって聞きやすいのか、自費診療の説明で1回目と2回目の寄り添い方が違うとか、私自身の診療にも活かすことができ、大変勉強になります。
今の20~30代の歯科医師は「医療はサービスです」と学んできているので、患者様にしっかり寄り添う接し方をされていて、歯科医師のあり方が変わってきていると感じます。それがグループ内にもっと広がっていったらいいなと思います。